(日本生殖医学会2018年別治療周期数より)
- 1.レデース鍼灸*子陵受診までの経緯。
- 2.主訴・問診。
- 3.治療方針。着床しやすい内膜へ。
- 4.施術~移植まで。化学流産が続き着床障害を疑う。
- 5.胚盤胞のグレードを上げて体外受精~妊娠・出産まで。
- 6.まとめ
Iさん40歳 体外受精 施術24回(治療成績2020.6.Bさん)
1月に帝王切開で3302gの女の子を出産したIさんが、お子さんと一緒に遊びに来てくれました!
ママ似のYちゃんは美人さんです。
癒し系の笑顔にパパもお姉ちゃんもメロメロだとか。
妊娠中は糖尿病を発症したそうですが、今はすっかり回復。
お元気そうで何よりです。まだ3ケの凍結胚があります。
第三子ご希望の場合は又いらして下さいね。
1.レデース鍼灸*子陵受診までの経緯。
2人目不妊。第一子を帝王切開で出産後、1年後から自己流タイミングを続けるが妊娠せず。
不妊専門クリニックを受診。卵管閉塞が分かる。
卵管形成術(FT手術)で片方の卵管は通るようになり、タイミング法9回、人工授精(AIH)3回受けるが妊娠せず。
年齢を勘案し、体外受精にステップアップする。
5ケ採卵し4ケ胚盤胞になる。
1ケ移植し妊娠するが化学流産。
同僚からの紹介で次の移植に向けてレデース鍼灸*子陵を受診。
2.主訴・問診。
生理周期28日。生理痛はないが経血量が年々少なくなっているのが気になる。
仕事と妊活の両立でストレスは強い。移植に向けて体を整えたい。
基礎体温表を拝見すると、低温期から高温期の上がり方が良く。
ホルモン値も問題ない。
高温期も安定していて良好。
これにより排卵する卵の状態は良いことが分かる。
3.治療方針。着床しやすい内膜へ。
基礎体温表やホルモン値で卵の状態は良いように思えるので、凍結胚盤胞の状態も良いだろうと予想。
経血量を増やして、子宮の状態を改善する事を目標にする。
着床しやすい内膜を作るように施術。
4.施術~移植まで。
(化学流産が続き着床障害を疑う。)
7回施術後、経血量が増えた事を確認し、凍結胚を移植・化学流産。
10回施術後、移植・化学流産。
流産が続く為に、ご本人は不安に思いご自身でネット検索を行うと帝王切開後の後遺症(瘢痕症候群)が着床障害を起こしている可能性が高いとあり。
着床障害を改善する為に手術をした方が良いか?と問われるが、当院では症例がなく、分からないので、医師の論文や医学書を確認。
医師各々により見解が分かれていてはっきりしない。
はっきりしない事に手術をして何周期もお休みになるよりは、再度の採卵をお勧めする。
(鍼治療初診から6ケ月が経過しているので、卵のグレードは以前に増して良くなっているはずです。)
5.胚盤胞のグレードを上げて体外受精~妊娠・出産まで。
14回施術後、再度体外受精を行う。5ケ採卵し、5ケ凍結胚盤胞となる。
(これはとても良い成績です。)
19回施術後、移植・化学流産。24回施術後、移植・妊娠。安定期まで施術。
6.まとめ
当院にいらしてから初の体外受精で授かりました。
1年前に採卵した卵よりも良い成績で、採卵した卵が全て凍結胚盤胞になりました。
原始卵胞は約200日かけて育ちます。
40代は若い方に比べて卵巣の状態が疲弊していますので、卵が良くなるまでに時間がかかります。
その点、Iさんは移植を繰り返す間に6ケ月が経過していましたので、卵のグレードが上がったのでしょうのでしょう。
無事に妊娠・出産できて、ホッとしました。
40代になると毎月が真剣勝負と採卵を繰り返す方も多いのですが、『急がば回れ』で体を整えてからの採卵をお勧めします。
年齢は忘れて、先ずは卵のグレードアップを目指しましょう!