1.レディース鍼灸*子陵受診までの経緯。
朝、起きて水を飲んだ時に口から水がこぼれました。
なんとなく違和感があり、鏡を見ると顔半分が曲がっています。口元も下がり半開きのような状態で、自分の顔とは思えずショックでした。
慌てて耳鼻科へ駆け込みました。色々な検査をしてステロイドなどを処方されました。
麻痺の原因は仕事のストレスだと思い休職して治療に専念。
ある程度は治まったのですが、気を付けないとお水が口からこぼれる事もありました。
口は閉じれるようになりましたが、への字に曲がったままでした。
仕事には3ケ月後に復帰しましたが、人の視線が気になり悩んでいる時に鍼灸院を友人に紹介してもらいました。
治療は顔全体に鍼を打たれて動かすような内容でした。
初めての治療で冷えた感覚の顔に温かみが戻った感じがしました。なんとなく良さそうなだったので、続けてみることにしました。
毎回、少しずつ顔の感覚が戻りお水も普通に飲めるようになり、元の顔に戻りました!
一時はどうなることかと暗い日々でしたが10数回の治療で完治して本当に嬉しいです。
いつも励ましながら治療して下さった先生には感謝しています。
先生には再発する可能性もあるので免疫力が大切だと生活全般の注意事項を教えて頂きました。
今後は疲れ過ぎないように、ストレスを溜めないように気をつけたいと思います。
2.顔面神経麻痺とは。まず原因の究明を行います。
顔面神経麻痺とは顔の表情をつくる顔面神経が何らかの原因で麻痺してしまう病です。
顔面神経とは脳から出て耳の後ろの骨の中を通り枝分かれしながら各表情筋に指令を送っています。
この顔面神経のどこかに障害があり発症します。
表情筋の動きが鈍くなり、眉から下がさがり口から飲食がこぼれるなどです。通常は片側だけの麻痺です。
原因はウィルス感染・細菌感染・脳内病変・腫瘍・外傷などがあり、原因を究明するために血液検査・CTやMRIなどの画像検査・筋電図検査・聴覚検査などが行われます。
70%はBell麻痺と言われウィルス感染が原因です。
3.西洋医学と中医学の治療について。
顔面神経麻痺の原因は様々です。
中医学では検査はできませんので、やはり西洋医学での検査は必要です。
中国では西洋医学と中医学が一緒になって患者さんの治療を行いますが、日本ではその制度がないのは残念なことです。
もう少し早くいらして頂ければ・・・と思うこともしばしばあります。
この方は耳鼻科で一通りの検査を受け、Bell麻痺との診断を受けました。
お薬の効果もあり、西洋医学の治療は約1年で終了されていました。
しかし、ご本人としては納得されていないようで、当院を受診。
一見しただけでは顔面神経麻痺の患者さんには見えませんでしたが、口元が曲がっていました。
お水も飲みにくいとのこと。
ご本人の違和感を早急に取り除く必要がありました。
顔面神経麻痺の原因は仕事のストレスにより免疫力が落ちたことによるウィルス感染。(Bell麻痺)
今後は免疫力を高める施術も必要なのですが、まず主訴を解消するのが先決です。
顔面には痛点という痛みを感じる箇所が多くあり、そこに鍼の施術をするので痛みがあるはずなのですが、かなり鈍いように感じられました。
初診の施術で顔面神経を圧迫している箇所や耳周りに鍼を行いました。
終了後「顔が温かくなりました!」と仰って実際、顔色に赤味が戻ったようでした。
毎回、少しずつ顔の感覚が戻り鍼の痛みも感じられるようになり、お水も気にせずに飲めるようになり、10数回の治療で終了しました。
免疫力が落ちた時に再発する可能性がありますので、生活習慣に気をつけるようにお伝えしました。