
- 1.治療歴~レディース鍼灸受診まで
- 2.問診と主訴。夫婦ともに問題あり妊娠できる可能性は20%と言われ、もう妊娠できないと悩む
- 3.クリニックを転院し、卵巣嚢腫の手術を決めるAMHが低いので採卵を優先する
- 4.移植~妊娠判定まで判定日のβhcg値が低い
Wさん38歳 体外受精 施術23回(治療成績2021.1.Bさん)
10月生まれのお子さんと一緒にいらして下さいました。
ご主人の両親は海外在住なので、まだNちゃんと会えていないそうです。
コロナのせいで長い間、会えない家族が多いですが今年のお盆には初顔合わせできるといいですね🛫
1.治療歴~レディース鍼灸受診まで
治療歴3年。不妊専門クリニックで採卵2回・移植1回。
採卵しても凍結できない卵が多く、レディース鍼灸を受診。
受診のきっかけは、美容師さんとの雑談で「40代で自然妊娠したお客さんが鍼灸に通っていた」と聞きその方にレデース鍼灸子陵を教えてもらったとか。
2.問診と主訴。夫婦ともに問題あり
(妊娠できる可能性は20%と言われ、もう妊娠できないと悩む。)
妻側の問題点として、右卵巣嚢腫があり、右排卵の場合は嚢腫が邪魔をして、受精までたどり着かない可能性あり。
(注釈:一般的には右排卵の卵は右の卵管采がキャッチすると言われていますが、左右の卵管の角度には個人差があるので、右側排卵の卵を左の卵管采がキャッチする可能性は0ではありません。
夫側の問題は精子運動率15%と基準値以下。
(注釈:2010年に改定されたWHOの基準は精液量:1.5ml以上、濃度:2千万~3億個/ml 、運動率:25%以上)
夫の精子のこともあり、体外受精を選ぶつもりだが、卵巣嚢腫の手術をすべきかどうかが、ご本人の悩み。
精子については万人向けするお薬はなく、体外受精は仕方ないが、卵巣嚢腫は右側だけなので手術までは必要だと思わない旨をお伝えする。
また、クリニックの誘発が合っていない可能性があるので、他クリニックを紹介する。
妊娠できる可能性20%は38歳のデータであり、間違いではありません。ただ妊娠率と出産率は違います。
出産率(生産率)はもっと低く14%です。詳しくは(JSOC 2018年別治療周期PLAZA-UMIN)をご覧下さい。
因みにレデース鍼灸*子陵の妊娠率は81%、出産率は49%です。これは40代でも自然妊娠が多いからです。出産の最高年齢は48歳です。
3.クリニックを転院し、卵巣嚢腫の手術を決める
(AMHが低いので採卵を優先する)
転院先のクリニックで卵巣嚢腫の手術を勧められる。
AMH値が41歳並みの1.3ng/mlと低いので少しでも早く凍結胚を残したい。卵巣嚢腫の手術前に凍結胚を貯めることにする。
5回目の鍼治療後、採卵・1ケ凍結胚が出来る。
9回目施術後、採卵・凍結胚2ケ出来る。
13回目施術後、凍結胚1ケ出来る。
その後、卵巣嚢腫の手術を受ける。
4.移植~妊娠判定まで
(判定日のβhcg値が低い)
22回目鍼治療の後、移植するが1週間後の判定日でβhcg値が50欲しいところ22しかなく、急いで鍼治療を行う。
その後、無事に胎嚢確認ができ、安定期まで施術。