【Tさん38歳 体外受精 施術77回】
レディース鍼灸*子陵から
治療成績2019.9.Aさんから「4月○日3006gの元気な男の子を帝王切開で出産しました」とお電話を頂きました。30週で逆子になり逆子治療の鍼も行なったのですが、以前からあった筋腫が邪魔をして戻れなかった様です。初産なのにコロナの影響で家族の立会いや面会も出来ず、不安な出産だったそうですが、無事に退院できたとの事です。おめでとうございます。30歳から妊活を始め当院にいらしたのは34歳の時、現在38歳。長い妊活生活でした。当院に来られる前から体外受精で採卵を繰り返し、ご本人の気力はもとより卵巣も随分と疲れている様でした。不育症の疑いもあり、アスピリンやユベラを処方されていました。鍼で体を整えてから半年後に、状態の良い胚盤胞が出来るようになりました。しかし、胚盤胞を何度移植しても着床せず、14回目の移植が失敗した後、反復性着床障害の検査(RIF)を受けました。
慢性子宮内膜炎検査(CE)※1と 子宮内膜受容検査(ERA)※2です。
CE検査は問題なったのですが、ERA検査で着床時間のズレが指摘され、時間調整の為のお薬を飲んでの移植を行いました。2回ほど時間調整をしてから移植したのですが、やはり着床せず。困り果ててご本人もヤケクソになり、初期胚を移植。妊娠・出産に至りました。検査は何だったのでしょうか?とご本人も不思議そうでしたが、着床の時間のズレは胚盤胞移植の時には重要なのかも知れませんが、初期胚の場合は関係なかったようです。
もし胚盤胞を何度移植しても結果が出ない場合は、初期胚の移植に挑戦しても良いかも知れません。Yさん長い間、よく頑張りましたね。「食事・冷えに気を付けてヨガにも通って運動もしているのにこれ以上どうしたらいいのでしょう?」とよく言われていました。その度に心が痛かったです。逆子でいらして大きなお腹を見せてもらった時には涙が出ました。本当に良かった!心から祝福いたします。早くコロナが終息して赤ちゃんと会いたいです!
※1 慢性子宮内膜炎検査(CE)とは、子宮内環境の乱れを調べる検査です。細菌叢(子宮内フローラ)は整っているかどうか、悪い細菌が多い場合は抗菌剤を処方された後、着床環境が改善したか確認してから移植します。または良い菌を増やす為にラクトフェリン(乳酸菌)の処方を受けることもあります。
注2 子宮内膜受容検査(ERA)とは、子宮内膜の着床時間が標準かどうかズレていないか調べる検査です。標準と一致しない場合はお薬で時間調整をしてから移植します。
注1・注2の検査ともに診断基準が確立されたものではなく、各クリニックで臨床試験のデーターを取っている最中なので、まだまだデーターは少ないようです。