- 1.レデース鍼灸*子陵受診までの経緯キャッチアップ障害の可能性。体外受精で流産が続く。
- 2.レディース鍼灸子陵の初診・主訴と問診不育症検査で問題なく移植後の心配。
- 3.レディース鍼灸子陵の治療方針黄体機能不全を改善させる。子宮内膜の質を上げる。
- 4.凍結胚を移植~黄体機能不全が改善~再度採卵~妊娠まで
- 5.まとめ西洋医学と中医学での治療方針と考え方。
Wさん36歳 体外受精 施術13回
出産報告のお手紙をいただきました。Wさん、嬉しく拝見いたしました。
ありがとうございます!
★メール★
先生、奥様、お変わりありませんか?
私ごとですが先月、双子の女児を出産しました。
診療の際は大変お世話になり、感謝しています。
妊娠中は心配がつきませんでしたが、経過は順調でした。
出産は36週での帝王切開でした。
長女は呼吸が不安定、次女は低体重で暫く入院しましたが、2人共元気になり退院しました。
初めての育児は毎日がバタバタで想像以上に大変です!!
しかし、念願の我が子を抱くと何ともいえない幸せな気持ちになれます。
不妊治療の期間、採卵前から一喜一憂を繰り返していたためか、我が子の存在が奇跡というか、命の重みを感じる毎日です。
昨年、先生のところに始めて伺った時は一番苦しい時でした。
苦しい気持ちを受け止めて頂き、色んな患者さんのケースも伺い、自分のペースで治療を頑張ればいいんだと思えるようになりました。
先生のところを受診して本当に良かったと感謝しています。
貴院のように、妊娠を望む女性が前を向いて治療できる場はまだまだ少ないように思います。きっと、毎日お忙しい事と思いますがご自愛下さいませ。
1.レデース鍼灸*子陵受診までの経緯
(キャッチアップ障害の可能性。体外受精で流産が続く。)
結婚5年目。2年前より不妊専門クリニックを受診し、人工授精(AIH)6回行うが妊娠反応は出ず。
体外受精にステップアップ。採卵2回・移植3回・化学流産1回・流産1回。凍結胚が1ケあるので移植に向けて当院を受診。
不育症検査を受けるが、問題なし。子宮内膜症が左卵巣にあり(チョコレート嚢胞)キャッチアップ障害の可能性も考えられる。
(注釈:通常、子宮内膜は子宮内にあるものですが、内膜が卵巣内に飛び、生理の度に出血。
出血しても出口がないことから血が固まり、卵が卵管采に取り込まれず、精子との出会いもない為、妊娠しない。しかし内膜症は左の卵巣のみなので、右の卵巣からの排卵には問題がないはず。)
2.レディース鍼灸子陵の初診・主訴と問診
(不育症検査で問題なく移植後の心配。)
10週を超えてからの流産を経験したばかり、不育症検査を受けても異常がない。
凍結胚があるので移植したいが、また流産するのではないかと不安。
仕事と妊活の両立、流産でストレスは強い。
PMS(生理前困難症)あり、生理痛もあり、経血量少ない。
3.レディース鍼灸子陵の治療方針
(黄体機能不全を改善させる。子宮内膜の質を上げる。)
移植する時の子宮内膜には厚みがあるのに、生理の経血量が少ないとの事。
これが流産の一因だと考えられる。
内膜が厚ければ、経血量も多いはずなのに、経血が少ないのは子宮内膜の質が良くない。
鍼で血流量を増やして内膜の質を上げるのは可能であると伝。内膜が良くなれば経血量が増えるので、ご自身で確認されてから移植を行っては如何かと提案。
また、基礎体温表を拝見すると、高温期が続かずガタガタしていて黄体機能不全。
通常、高温期は10~14日は欲しい。高温期では卵の質が分かります。
排卵後の卵の殻が黄体ホルモンとなり、高温期を作ります。卵が良ければ高温期も良くなります。
これも基礎体温表を付けていればご自身で分かります。
4.凍結胚を移植~黄体機能不全が改善~再度採卵~妊娠まで。
3回の鍼で生理の経血量が増え、痛みやPMSが治まる。施術6回目で黄体機能不全が改善。
施術7回目で凍結胚を移植・化学流産。
12回施術後、採卵・凍結胚が2ケ出来る。翌周期に凍結胚を2ケ移植・妊娠・双子と判明。
安定期まで施術。
5.まとめ
(西洋医学と中医学での治療方針と考え方。)
10週で流産を経験されたばかり、『不育症検査で問題もないのに今後はどうすればいいのか?』と原因不明の流産に悩み抜いての鍼治療でした。
原因不明ではありません。西洋医学的には問題はないようでしたが、中医学的には問題だらけでした。
西洋医学では黄体機能が悪ければ黄体ホルモンを補充する。
子宮内膜が薄ければエストラーナや膣座薬を処方するという対処療法ですが、中医学ではご自身の体からホルモンが 出るように体を整える施術です。
体が良くなればご自身で分かります。
生理痛やPMSが解消し、基礎体温表がお手本のように整います。
Wさんの場合は人工授精で陽性反応が一度も出なかったことから、チョコレート嚢胞によるキャッチアップ障害が考えられ、体外受精を行う必要もあったと勘案されますが、基礎体温表がお手本のようになってから体外受精を行うことが成功の鍵だったと考えられます。
何度も体外受精を行っても結果が得られない方にこそ、体づくりを見直して欲しいと思います。
薬に頼らずに黄体ホルモンがご自身の体から出るようになりますよ。